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那須次郎とアンプを語ろう

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re: ppタンク回路投稿者: 恵比寿次郎 投稿日:2009/07/09(Thu) 13:44 No.1369  
ご無沙汰しております。

> その昔(相当、昔です)、某OMが50メガ日本一をめざして、優れた技術を持つ某OMその2に依頼して製作された、あの伝説のP-Pアンプじゃないのか、と私は思ったのですが、確認していません。

それって4CX1000ppの話でしょうか。50MHzでJAがヨーロッパとできてWACを完成した頃、1000ppを使っていたのは数局でしたが、SGの安定化、球やRFのラッシュその他で苦労してなかなか安定に動作しなかったようです。たしかに、遠い昔の話ですが...

あの当時は1000ppは日本のTOP DXer必須のアンプだったようですが、作りかけは割合良く目にしたのですが、ちゃんと動かしていたのは私が耳にしただけで3〜4人だったと記憶しております。

記憶にあるのは、プレートバリコンはグラウンド側がハガキ大の銅板、プレート側がそれと大体同じ幅くらいの四角い銅板二枚で、グラウンド側はアースされておらず、遠ざけたり近づけたりというメカで駆動していた物です。ラッシュしないように、プレートコイルと出力リンクの間、それにプレートバリコンの銅板の間には割合厚いテフロンシートが挟んでありました。ここにガラエポを使うとすぐ焦げる、との話でした。

50MHzの二倍がTVのNHKのチャンネルに落ちてくるので偶数次高調波の少ないPP構成は好んで使われたようです。私の所には、免許済ですが4CX250FGのppがあります。これもプレートコイルの中点はRFCで浮かし、プレートバリコンは東京電気精機のバタフライバリコンを使いました。

現在は50MHzは1kWまでの免許が下りる時代になりましたが、HL1k/6、TL922改、IC-PW1、VL-1000あたりから3CX3000A7くらいまで免許になっているようです。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/10(Fri) 23:49 No.1370  

>それって4CX1000ppの話でしょうか。

恵比寿次郎さん、お久しぶりです。
私の記憶にあるp−pアンプ(といっても現物は見たことがない)は、4−250Aのp−pです。使用されたのは50メガも28メガも最大50Wだった、古い神話の時代です。

8877x2もいた、と当時は聞きましたが、はたしてパラレルか、プッシュプルかは存じませんでした。50メガでp−pが人気があったとすると、これもp−pアンプだったのかもしれません。

なぜGGにしてまでp−pなのか、と不思議でしたが、なるほど2倍高調波対策にp−pが好都合だというのは、それは確かに。
NHK−TV本局の電波も弱いド田舎で、早い時代からUHFに移行した地方にいた私としては気がつきませんでした。

1/4波長の同軸キャビティでも、同様に2倍はかなりキャンセルされますね。しかし3倍は、ばっちり出ます。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 5F23製作中 投稿日:2009/07/11(Sat) 01:55 No.1371  

こんばんは。

PPにしたのは、確かに、こっちは関西で、2chにぶち当たる第2高調波抑制の意図もあります。スペアナを見ながら2つの真空管のCgバイアスを別々に調整すると、バラモジのように、す〜っと落ちる点があるとの報告も受けています。(そこまでは、やってませんが。)
ただ、3倍波はかなり出てくるので、LPFは必須であります。
TVの全てが「地デジ」になれば、2倍波は、関係なくなると思いますが・・・。

サイクル21だったか?? で、使われていた(もちろん違法)アンプは、8874 X2 の Henly 6N2 とか Tempo 2006 (だったか?)を覚えております。572B x2のFL-2100Bを無理やり改造して使っていた局もいた。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 恵比寿次郎 投稿日:2009/07/12(Sun) 19:10 No.1372  

すみません。ついうっかりして返信を押すのを忘れて、別スレになしまいました。

私の記憶にあるのは6146Bのpp、6JS6パラ、4CX250や4X150Aのシングル、それらのpp、4CX1000Aのシングル、8877、ヘンリーならば8874パラの6N2(144はppで50はパラ)や8874パラの2006、8877シングルの3006、デントロンの8874パラや8875パラのHFアンプの改造、4CX1000ppの自作アンプ、あとは3CX800A7シングルの2006A、SB-220やTL-922やHL-xxの3-500Zパラのリニアの改造、SB-1000の改造、1200Z7の3006Aくらいでしょうか。あとは8877パラレル、3CX3000A7シングルのCE2500/6E、CE5000/6Eくらいまでです。

GGのppでも良いかなと思います。私も数件、記事や写真などで自作例を見たことがあります。MRF150ppでは高い周波数までゲインがあり、50MHzのPPアンプを作ると第二、第三が7Wや10Wというオーダで出ます。これでは市販のLPFは燃えてしまうのでターミーティング型のLPFが必要になるのですが、実験中に、まず両方のドレイン電流を調整しておき、偶数次高調波のレベルをモニタしながら片方のゲートバイアスを調整すると、10dBくらい減少する点がありました。ここがSSBのバランスドモジュレータと同じくバランスの取れた点かな、と思いましたが、面白いことに、そのように調整してもモグラ叩きのように第三が強くなったり第四が上がったりと、一筋縄では行かないのでした。

まあ様々な球がありますが、以前、書かせて頂きましたように、50MHzではスイッチオン即ジャパーン!とコールできないと、コンディションの推移に間に合わずにDXを逃し、また11年待たないととできない...ということもありますので、ヒーターON後3分間待つような球はだんだんと廃れていく傾向があります。
ですが直熱管でもウォームアップは必要、と喝破なさった那須次郎さんに敬服しつつ、私も自作の直熱管で免許済ですが、少し改心してスイッチオン即呼ぶのは控えるようになりました(笑)。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/12(Sun) 21:18 No.1373  

アンカバの時代を除くとすると、私が無線の免許をもらって初めて製作したのは、50メガ用807のアンプでした。ドライブかけなくても出力がでてきました・・ 今なら、もうちょっとマトモなのが作れるのですが。

最近はこんなことをしています。
100THのp−pです。

フィラメントが灯るだけですが!



Re: re: ppタンク回路投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/12(Sun) 21:23 No.1374  

>100THのp−pです。

けっこう明るく点灯しています。
しかし50メガでは使えないでしょう!



Re: re: ppタンク回路投稿者: 5F23製作中 投稿日:2009/07/12(Sun) 22:43 No.1375  

那須次郎さま、すばらしい眺めですね。
>しかし50メガでは使えないでしょう!
いやいや、ちゃんと製作記事がありますよ。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 5F23製作中 投稿日:2009/07/12(Sun) 22:50 No.1376  

こんなレトロなアンプ、使ったらさぞかし楽しいでしょうね。

ところで、那須次郎さんの写真に使っているプラグイン式のコイルは、250THがファイナルのBC610用のでしょうか?



Re: re: ppタンク回路投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/13(Mon) 00:26 No.1377  

失礼しました! 
文献を調べもせずに、使えないでしょうと書きました。

電極のロスと中和がうまくできるか心配ですが、高圧をかけておけば、50メガでも電子の走行速度は追いつくのかもしれませんね。

使えない、と書いたあとで、もしかしたら・・と思ったことがあります。
もしかしたら、JA-米国間の50メガ初QSOは、この球のアンプが使用されたのではなかったか???・・と。

うつろな記憶です。4E27だったかもしれませんが、また調べもせずに書いています・・・正確なことは天国のOMに聞くしかありません。

ご指摘の通り、プラグインコイルはBC610の付属品です。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 5F23製作中 投稿日:2009/07/15(Wed) 22:10 No.1378  

こんばんは。
100THはEimacの規格表からするとFreqency for Max. Ratingが40MHzになっていますが、RCAの送信管規格表などでは、更に高い周波数で使用する場合において、プレート電圧とプレート入力を下げて使うパーセンテージが書かれていますね。例えば807だと、60MHzまでは100%, 80MHzだと80%, 125MHzだと55%という具合に。144MHz用で、6146を使ったアンプが案外効率良く働いていたのに驚いたことがありました。

ところで、本題の「PPタンク回路」ですが、PPはてっきり「シングルバンドのみ」と思っていたのですが、アップロードした記事(配線図)では、3.5〜28MHzのマルチバンドになっており、なおかつ特徴が「No Swiching」と記載されていました。配線図中の「MB-150, MB-40SL」は、produced by the National Companyとなっているだけで、どのようなしくみなのかわかりません。バンドスイッチが不要でマルチバンドokは大きなメリットだと思うのですが。
(出所は、April 1956のQST誌です。)



Re: re: ppタンク回路投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/16(Thu) 01:00 No.1379  

> 配線図中の「MB-150, MB-40SL」は、produced by the National Company

面白い回路ですね。
この当時、日本の先進的なアマチュアはQSTやARRLハンドブック、V/UHFハンドブックなどを読んでリグやアンテナを製作していたようですから、OMsに尋ねてみるといいかもしれません。

この同調回路では、低い周波数用の大きなコイルは通常のp−p用の並列同調で使用しているかと思います。
高いほうの周波数は、上記に並列に挿入される直列同調のほうのコイルのインダクタンスをキャパシタでキャンセルしながら28メガまで持っていくのだろうと思います。
寄生共振周波数があちこちに出てきそうな、複雑な回路構成ですが・・・

ところで私の無線の先生は、このQSTが出版された1956年頃には7メガのAMで運用されていました。ファイナルが100THの自作送信機でシングルバンド用だったのだろうと思います。
合衆国とラグチューばかりしていたらしく、山のようなQSLカードを見せてもらったことがあります。

当時の7メガでそんなDXとラグチューしていたというのも驚きですが、OMのアンテナは、ARRLアンテナハンドブックか何かに載ったと思われる14メガ用の短縮型3エレVP八木(65%サイズ)を、2倍の大きさにして7メガ用にしたものでした。

VPというのは、Vest Pocket、チョッキのポケットの略で、小型化されているという意味です。14メガ用の記事が、その後、日本のアンテナハンドブックにも掲載されていました。

もちろんそのOMの長年の愛読書は、QSTとARRLアマチュア無線ハンドブック、アンテナハンドブックです。

ちょうどその頃、50メガで日本・合衆国間の初交信がなされましたが、もの知りの友人に質問してみたところ、JA側の送信機ファイナルは、4CX250Bx2だったとのこと。(パラレルかp−pかは不明)
当然AMですから、変調は811(811Aではない)のp−pでかけていたそうです。

100THのp−pではなかったようですが、ご紹介いだだいた先の№1376の写真には、小さいほうのアンプだ、と書いてありますので、なにかもっと大きいものも掲載されているのでしょう。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 5F23製作中 投稿日:2009/07/16(Thu) 21:38 No.1380  

こんぱんは。

>寄生共振周波数があちこちに出てきそうな、複雑な回路構成ですが・・・

やはり、何か重大な欠点が・・・もし、この回路が有望ならもっと多く採用されていたんでしょうね。
VPアンテナの語源、初めて知りました。アンテナハンドブックに書かれていたので、何の疑いもなく、そのまま受け入れてました。

50MHzで、W本土との交信はサイクル21で経験してますがオープンすると 50.100〜50.300MHzまでWの局で埋め尽くされ、これが50MHzバンドなんかと疑う程となり、バンバン交信出来た覚えがあります。そしてパワーとかアンテナとか関係なしで、通勤途中のモービルホイップとか、1/4GPに3Wハンディ機とかでも交信できたという局もいました。高い周波数になればなるほど、電離層反射した場合減衰せずに強く届くように思います。一方、太陽活動の低迷期で開けるマルチポップEsは、ある程度のアンテナとパワーが無ければ全くダメということもありますが。

>なにかもっと大きいものも掲載されているのでしょう。

はい。その通りで、450TL/THやパルス球の6C21、そして750TL, 1000Tなど何でもokとの事です。
出所は July 1959 の QSTです。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/17(Fri) 12:14 No.1381  

>750TL, 1000Tなど何でもok

送信管がフラスコでレッヘル線路がガラス管でと、何か化学の実験装置のようにも見えますね。真空管が豊富に入手できた国のアマチュアはさぞ楽しかったことでしょう。

電離層伝搬はMUFの80%くらいの周波数が減衰が少なくかつ安定でいい、と教科書に書いてあります。F2層が発達してMUFが50メガを超えるようだと、小さいパワーでバッチリ楽しめる状態になるのだろうと思います。
80年前後のコンディションがいい時期は28メガの上のほう(ノビスバンド)や50メガに多数の局が出ていました。

さて冷戦時代のなごりは、東側にも副産物をもたらしました。ロシア製送信管(板極管)GS35Bを使用した、2m用ハイパワーアンプです。オランダのOMの作品。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/18(Sat) 00:25 No.1382  

> ロシア製送信管(板極管)GS35Bを使用した、2m用ハイパワーアンプ

回路は、GGアンプのp−pに見えます。同調回路の中点アースは取っていません。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/18(Sat) 00:31 No.1383  

出力結合のVCはスプリット・ステーター型をシングルとして直列に使用しているようです。

この方法だと、可動部分の抵抗が生じませんから、こんな小さいVCでもkWに耐えるのでしょう。ベロをアースする方法では燃えてしまいます。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/22(Wed) 00:34 No.1384  

>ロシア製送信管(板極管)GS35Bを使用した、2m用ハイパワーアンプ

外観はこんな感じです。すっきりとまとめました。天板にブロワがあり、風はプレート同調回路を冷却した後、送信管のプレートフィンを通過して外に出ます。
当然、カソード側にも通風しています。

作者PA3CMC 
写真はご本人よりいただきました。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/22(Wed) 00:55 No.1385  

>外観はこんな感じです。

何でも見た目は大切でしょう。
突然ですが、F22戦闘機、とても精悍な印象です。
今年のカデナ基地の一般公開にて。

たぶん本邦初公開かと沖縄の友人が写真を送ってくれました。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 5F23製作中 投稿日:2009/07/23(Thu) 00:22 No.1386  

>突然ですが、F22戦闘機、とても精悍な印象です。

う〜ん、F22もカッコイイですが、この場合、ガラス真空管6C33CB
が使われていたことで話題になったMIG-25戦闘機がお似合いのような!?

脱線失礼しました。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/24(Fri) 10:44 No.1387  

>ガラス真空管6C33CB
これは、お茶筒のようなフタが付いた真空管ではないかと思います。Mig21? 1976年、ソ連空軍少佐が戦闘機で脱走、函館空港に着陸した事件がありました。

F22は最新鋭ステルス戦闘機ですが、5F22 という日本製送信管もありますね! 4-250A相当管。

先のJA初50メガ北米QSOでの4CX250Bx2は、やはりプッシュプルだった、との情報を得ました。変調管は、811A。QSLカードにそう書いてあるとのことです。

しかしタンクコイルの形状は、巻き線なのかストリップラインなのか、レッヘル線なのか、これは不明でした。

雑誌には4X150Aだったでしょうか、長い同軸キャビティアンプが紹介されたことがあり、TVIに強い、と書いてありました。昔の風呂の煙突のような、1m30cmくらいの長さだったように思います。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 5F23製作中 投稿日:2009/07/24(Fri) 22:01 No.1388  

>1976年、ソ連空軍少佐が戦闘機で脱走、函館空港に着陸した事件がありました。

はい。その事件です。そのミグ25には真空管が搭載されていて
 1.戦闘機にガラス管が使われている
  のは技術が未発達
 2.核爆発で発生する電磁パルスに
  半導体が耐えられないから敢えて
  真空管を使うといった先見性。
の2つの説が交錯し、話題となったのが6C33CBです。送信管で
なく、内部インピーダンスの低いレギュレータ管で、冷戦終了後に
どっと出回ったため、OTL式のオーディオアンプなどに採用されました。

ファイナルが813、変調管に811A PPといったAM送信機は耳にしたことがありますが、50MHzなので4CX250Bを使ったと推察できますね。同軸キャビティを使ったアンプは、JARLの古いハンドブックにも掲載されていました。PPは「平衡」なので、アースリターンを考慮しなくとも安定に働く点もメリットだと思います。



Re: re: ppタンク回路投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/08/01(Sat) 03:12 No.1389  

「嘉手納基地のとなりにある国道51号線を走っているとき、離陸したF22ラプターが、頭上を衝撃波とともに
いきなり50度くらいの急角度で上昇していった、驚いた、死ぬかと思った…」、と沖縄に住む友人が興奮気味にメールしてきました。

もう15年近くなりますが、私もキャン・ザーマ(と聞こえる、キャンプ座間、実際は大部分が相模原市にあるらしい)のオープンハウスに行ったとき、滑走路上空に飛んできた2枚尾翼のF15イーグル戦闘機が、羽を広げた白鳥の舞いのように機首をあげたまま、あたかも空中停止かと思うほど、ゆっくり水平に上空をタキシング(というでしょうか、空中でも?)したあと、こちらもいきなり、70度か80度くらいの急角度で上昇してどこかへ飛んでいってしまったのを見て、非常に驚いたものです。

主翼の可変角の意義と、大きな推力をもつエンジンの働きを目の前で見せつけられました。

まあ戦闘機がそういう飛び方をしなかったであろう、'70年代には真空管でも耐えたのかと思いますが、高速飛行で何Gもの重力がかかるような現在の戦闘機では、ガラス真空管はたぶん潰れてしまうか、ソケットから抜けて飛んでいってしまうのではないでしょうか。

(航空機用の真空管ソケットには、ロック機構が付いていますね)
ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 万年次席 投稿日:2009/06/18(Thu) 20:34 No.1327  
皆さん始めましてよろしくお願いします。
過日オークションにて手に入れた中古3CX3000をエージングを兼ね電流を流してみました。トランスは西崎さんところで8.2v52A。2次巻き線は2×10mm 太い! スライダックを使い3vで1日通電後電圧7.5V迄を上げていきます。この時点では電流計なし、熱い。 とある掲示板でヒーター電流を測っているのが目に留まりクランプメーターを入手、計ってみました。

5.0V - 45.6A 5.5V - 48.3A 6.0V - 51.0A 6.5V - 53.6A 7.0V - 55.9A 7.5V - 58.3A

6.0v 辺りで定格電流を確保できていますが実際運転する場合は 電流優先、電圧優先 どちらがFBなんでしょう?
クランプメータ SANWA DCL-30DR   誤差 はて?



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/06/19(Fri) 12:41 No.1328  

万年次席さん、こんにちは。
つぶさにいろいろな3CX3000A7でフィラメント電流を測定した経験がないのですが、

> 5.0V - 45.6A 5.5V - 48.3A 6.0V - 51.0A 6.5V - 53.6A 7.0V - 55.9A 7.5V - 58.3A

ずいぶん電流が流れています。真空管の製造元、アンプあるいは電圧計はどのようなものでしょうか? 

> 6.0v 辺りで定格電流を確保できていますが

ちょっと怪しいデータに見えます。電圧測定値は正確でしょうか? 

3CX3000A7製造元の推奨データはいずれも7.5V±3.7Vでしょう。実際運転する場合は 電圧をまず設定して、これで規定の電流51.5Aが流れることになっています。

あえて優先するとしたら、これは電流でしょうが、電圧を守る習慣は、大電流を測定するのが大変だった時代からの名残りですから、 送信管を製造する場合は、それほどばらつきが出ないようにするのが常識なのじゃないでしょうか。

ただし電流を観察してみるとわかりますが、ある電圧まで電圧を上げて、一度上昇した電流は、しばらくの間は電流が減少して行き、その後、安定します。フィラメント温度が上昇して抵抗値が高くなるためです。
おそらく数秒、十秒くらいは変化しています。

もちろん規定の電流というのは、安定してからのものでしょう。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/06/19(Fri) 23:30 No.1329  

> 3CX3000A7製造元の推奨データはいずれも7.5V±3.7V

訂正、7.5V±0.37V でしょう。

なお、古い(カソード・エミッションの良くない)送信管ではフィラメント電圧を高めのほうにして電子放出を確保するほうがいいかもしれません。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 万年次席 投稿日:2009/06/20(Sat) 13:42 No.1330  

那須次郎さん今日は、ご意見ありがとうございます。

テスターの検証を行ってみました。
DMM R6551、 ノイズメータ VP-9690A、 ACボルトメータ M-174、 テスター 三和 CD800

これらで 7v位の AC を測ってみましたがいずれも +−0.1v の範囲に納まるようですので
良しとします。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 万年次席 投稿日:2009/06/20(Sat) 13:55 No.1331  

ヒータを灯すために作ったシャーシーです。下部から送風すべきでしょうが面倒。プレートが熱く
なるわけではないのですが取り付けやすいので上部から吹き付け。トランスからヒーターソケットまで
3.2mm EC線 50cm程。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 万年次席 投稿日:2009/06/20(Sat) 14:05 No.1332  

たぶん高周波電源からのもの。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 万年次席 投稿日:2009/06/20(Sat) 14:09 No.1333  

準備中では有ります。トランスより重いオイルコン、腰を痛めます。
今や部品は 中国かロシア圏に豊富。 ebay に多数出品。
中国は4日もあれば届きます。耐久性は不明



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/06/20(Sat) 14:19 No.1334  

さきほど秋葉原の測定器店に寄って質問してみました。
クランプメーターの測定精度は、カタログ上は2.5%とか1%とか、価格により若干の違いがあるようです。

しかし万年次席さんのデータだと1割超も多く電流が流れることになります。なぜでしょう?

米国内には、フィラメントを張り替えるような真空管再生業者もいます。そういったところでお世話になった再生管なのでしょうか?

CPI−Eimacの3CX3000A7のフィラメントはストレートなトリウム・タングステン線かと思いますので、張り替えは可能なのでしょう。

Svetlanaのカタログを見ると、こちらはメッシュだと書いてあります。張り替えは無理で、まるごと交換するしかないですね。

中古球のフィラメント電流を測定してみると、いろいろ違いがわかるかもしれません。

写真拝見しました。
実験セットアップでちょっと気になりますが、フィラメント端子、特に内側のピンが相当高温になるので、プレートフィンよりもそちらを冷却することをお勧めします。

なにしろ300W超のヒーターそのものですから。高温のためにセラミック封印が劣化することがあります。

プレートのほうはむしろ大きいうえに熱源から離れていますので、それほど高温になりにくい(時間によりますが)と思います。

大電流が流れるので、フィラメントチョークなど途中の線路で相当電圧降下があります。
正確に測定すると、3.2mmΦの銅線1mくらいでもロスが測れるかもしれません。

実際には、フィラメント端子から電圧を取り出して測定しなければなりません。しかしGGアンプではRFが乗るところですから、あるいはこれを見越した分で、メーター回路で整流後の電圧を補正する必要があります。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 万年次席 投稿日:2009/06/20(Sat) 19:41 No.1335  

私のクランプメータも7〜300A では確度 プラマイ 2.0%rdg + 5dgt (rdg?なんでしょう)と書いてあります。ピークホールドがついているので突入電流も判りそう。
球の履歴は不明です。 米では再生球も有るようですね。

グリッドリングを外してプレートに紙筒でも巻きシャーシー下部に風を送れば少しはマシでしょうか、
確かに現在ソケットがチンチンになってます、フローリングが焦げそう。

TOPバンドを考えるとチョーク用電線はなるべく太くしたい処です、西崎さんにお願いしてトランス2次巻き線を10m譲ってもらったのですがとてもじゃないが
”こんなもので巻けるか!” 状態。

電力優先もありかも 電流*電圧 を 375wに。電流を読めるようになると悩ましい?



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: ヘンリー屋 投稿日:2009/06/21(Sun) 08:37 No.1336  

> 6.0v 辺りで定格電流を確保できていますが実際運転する場合は 電流優先、電圧優先 どちらがFBなんでしょう?

電圧測定点はどちらでしょうか?大電流の場合、たとえば電線をねじ止めしてある部分で測っても接触抵抗で大きめに出ます。真空管のボディに直接テスタを当てるのをお勧めします。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 万年次席 投稿日:2009/06/21(Sun) 17:42 No.1337  

こんにちは、ヘンリー屋さん。
2枚目の画像よく見えませんがトランス出力端子をわに口で咥えて測ってます。この球のボディに直接当てるのは無理でソケットで計るのがベストでしょう。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/06/22(Mon) 01:14 No.1338  

ところで万年次席さん、
フィラメント・トランスの鉄芯、温度上昇はいかがでしょうか?

フィラメント電源の交流波形をオシロでみてみませんか?



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 万年次席 投稿日:2009/06/26(Fri) 11:32 No.1352  

ヒータートランスの上にアルコール温度計のボッチを置いて軍手を被せてみました。3時間後53度を示していましたが
もっと高いように思います。トランスに手のひらを押し付けてすぐに我慢できなくなります。以上50A負荷。
波形を見てみましたがなんか変、日によって微妙に変化します。写真は一次側無負荷開放(シャック内)200vです。
二次には相似形のものが現れますので磁気飽和とかは考えなくてよさそうですが。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/04(Sat) 02:11 No.1361  

米国の友人経由で問題点を検証してみました。以下に判明したことを列記してみます。

1)新品の送信管を使用する場合、十分なエージングのあと、まず所定のドライブで所定のプレート電流、出力が得られる範囲内で、できるだけフィラメント電圧を下げていく。

2)球が古くなりプレート電流が流れず出力が低下した場合、フィラメント電圧を上げてフィラメントから放出される電子の量(エミッション)を確保、所定の出力を確保する。

3)この操作をおこなうことで、送信管の寿命はカタログデータの2倍になる。

4)CPI−Eimacは、1990年代末に3CX3000A7のフィラメントの長さを短くしたことが、真空管再生業者Econcoからの情報で判明している。

5)その結果、それ以降に製造された3CX3000A7のフィラメント電流の規定の範囲は、46〜57Aとなった。

6)Econcoで再生された3CX3000A7であっても、もとの製造時期が上記以降の場合は同様にフィラメントは短いため、フィラメント電流は同様に多くなる。

7)送信管が古くなり、フィラメントに蒸着させてある酸化トリウム皮膜が薄くなると、フィラメント電流が多くなる傾向がある。

8)Econcoなどの再生業者で再生した送信管では、もとのブランドのロゴは消されて、再生業者のロゴを印刷している。


万年次席さん、以上で貴殿の3CX3000A7のフィラメント電流が多い理由に、おおよそ説明がつくかと思いますが、いかがでしょうか? 
お手持ちの球の製造次期を確認してみてください。4桁数字で、年と週を示していますので。

なお、インラッシュカレントへの対処や、高い周波数で使用する際の対処は、これまでに以前の書き込みで述べたとおりです。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/04(Sat) 02:17 No.1362  

追伸、ということなので、万年次席さんの3CX3000A7では

> 5.0V - 45.6A 5.5V - 48.3A 6.0V - 51.0A 6.5V - 53.6A 7.0V - 55.9A 7.5V - 58.3A

このうちで所定のプレート電流、出力が得られるあたりで電圧を設定すればいいのではないか、と思われました。

エミッションが不良の球では、20%くらい電流を多く流してやることになる、と友人は書いています。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/04(Sat) 02:29 No.1363  

>7)送信管が古くなり、フィラメントに蒸着させてある酸化トリウム皮膜が薄くなると、フィラメント電流が多くなる傾向がある。

この記述については、古くなるとフィラメントの抵抗値が低くなるのか、温度が低くなるのか、よくわかりませんでした。

しかるに、とりあえず古い送信管ではフィラメント電圧を上げてやって、フィラメント電流を多くして温度を上げることでエミッションを確保するものだ、という理解で十分かと思われます。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/04(Sat) 13:35 No.1364  

> フィラメントに蒸着させてある酸化トリウム皮膜が薄くなると

と書いたのですが、傍熱管ではあるまいし、これは私の勘違いです。

トリウム化タングステン、つまりトリウムを含むタングステンでフィラメントができていますので、古くなった送信管では表面に近いトリウム(タングステンよりはるかに電子を放出しやすい物質です)が減少しています。

この場合、フィラメントにより多くの電流を流して高温に保つことで(=エージング)、トリウムが活性化する、ということでしょう。
タングステンの深部に埋もれているトリウムが表面に出てくる、と書いてある教科書がありました。

「放送機と発振器の設計と調整」(上巻) 島山鶴雄 



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 万年次席 投稿日:2009/07/05(Sun) 14:18 No.1365  

こんにちは次郎さん、貴重な参考資料ありがとうございます。
科学だけでなく化学もかかわってくるのですね。
さて 球はEimacのオリジナルのプリントですから再生された物ではなさそう、
球に記載された4桁は 8825 で 88年第25週でしょうか。90年代末とは少し離れていますね。
電源波形について電力会社の窓口に行ってお話してきました。若い担当者は
調査してみますと言ったのですが1週間過ぎて音沙汰なし。
ヒーター電流については運用優先となりますか。

<< 写真 >> まだまだ道は長いです。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 那須次郎 投稿日:2009/07/05(Sun) 21:20 No.1366  

写真拝見、万年次席さん、やってらっしゃいますね!

電線リールからの巻き取り器具も本格派を思わせます。

しかし、ずいぶんと太いRFCですが、35mmくらいでしょうか。何MHzで運転なさるのでしょうか? 
18-25MHz台くらいにホールが出るかもしれませんね。

インダクタンスは必要最小限がいいと思います。太めのRFCを巻くとインダクタンスは少ない巻き数で取れますが、同時にホール周波数が下がる印象です。

0.8mmくらいのホルマル線の密着巻きであれば、RFCの太さは25mmくらいがいいように思います。

それと、いつも気になるのは、出力側同調VCとロードVCを縦に並べるとすると、どうしてもプレートVCを高いところに取り付けることが多いのですが(なんとなく、でしょうけれど)、電気的に見ると真空管のアース側に近いほうが当然プレートVCであるほうがいいかと思います。
(この場合は3CX3000A7のグリッド側がアースの起点)

では逆に高いところにプレート同調VCを取り付けてみるとどうなるか、ですが、HFの低い周波数ではどうでもいいことかという気もしますが、高調波領域あるいは寄生振動のVHF領域から見ると、プレート・アースまでの経路がずいぶん長くなります。

つまりこれにより形成される寄生共振回路としては、周波数が低くなることで、より発振しやすいゲインの高い周波数になる、という状況になるのです。

確かに、理由は解説されていませんが、一般的にRFアンプ製作の伝説では、「プレートVCは送信管から最短距離に取り付けるように」とは言われています。たぶんこれは、上記のような理由がそのひとつだと思います。

送信管は異なりますが、「これ以外の取り付け方では正常動作は保証しない」、とまで書いてある製作記事もあります。

送信管を挿入したときのプレート・VCを経てアースまでの経路の共振周波数を測定してみましょう!!
(ディップメータか何かで。)

ところでACラインですが、波形まで見るひとはそういないので、担当者の方もさぞビビったことでしょうね!!

電圧変動もけっこう目につく値の場合もありますので、ひまをみて電圧を読んでみてください。
急にガクっと低下したかと思うと、ポンと上昇するなど、かなり急峻な変動の場合があります。

注意深く観察していると、電圧急上昇のときにフィラメント・トランスが一瞬グワッと唸ることがあります。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 山小屋の使用人 投稿日:2009/07/07(Tue) 06:19 No.1367  

いろいろ参考になります。
ヒーター電圧計の校正しようと思いながらもなかなか出来ません。電流まで測ってみると更にいろんなことが分かってくるんですね。
電源の波形が歪んでいますが、最近の電源状況ってこんなものなんしょうかね?
当家のアンプも動作状態がどうなっているのかさっぱり分からないので、調べて手入れしたいのですが、なかなか出来ませんです。



Re: ヒーター電流 3CX3000A7投稿者: 万年次席 投稿日:2009/07/07(Tue) 21:45 No.1368  

実はまともな製作物は初めてだったりします。小さなキットは時々作っていましたが。
次郎さんの重箱本、過去のアンプの製作本、皆さんのWebでの製作記録等の紹介。大変参考になります。
こうすればよい、こんなのが有ったら良い。いいとこ取りで出来るはずなんですが実際は箱の制約などで
思うように行きません。 400*600*2 のアルミ板でRF部の箱を作りました。箱だけ見ると大きく見えて
これなら楽勝に入るなと目論んでいたのですが各部品にちょいと大きめのものをチョイスしたため
クリアランスを取るのに四苦八苦です。 RFCは30Φのテフロンに0.7mmを155mm幅 (約220回)≒245μH。
1.9-3.5Mhz用です。PLATE_VVC取り付けに検討の余地ありですね、内シャーシーを作り直さねばならないかも。
そろそろお仕事に戻らないといけないので続きは1年後?になります。 FB_HAM_LIFE!
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このプログラムは KENT 氏の yybbs を xoops(PHP) に移植したものです
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