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09/15 23:53Nasu-Jiro |
Re: 送信管 |
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送信管 |
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PPタンク回路のVCについて那須次郎様より問いかけが 有ったので、記事として書き込みます。
>ところで、VHF帯P−Pアンプのスプリット・ステーター >(あるいはバタフライ)VCの、ステーター中点はアース >しないほうが安定する、と'60年代後半か'70年ごろの記事に >書いてあるのを読んだような・・・あいまいな記憶があるの >ですが、何かご存じでしょうか? > (否、ここはアースするものだ、とか?)
はい。この事で、一番最初に悩みました。 バリコンの選択でステータを接地する端子が無いものが 有ったからです。
http://jf3dri.tea-nifty.com/blog/2007/12/pp_13e5.html
回路をいろいろと調べたところ・・・、
①ステータ中点をアースする場合 ⇒この場合、タンクコイルの中点をRFCで浮かせてから パスコンでバイパス。 (アンバランスをコイルで吸収)
②ステータ中点をアースしない場合 ⇒この場合、タンクコイルの中点は直接パスコンで バイパス。 (アンバランスをバリコンで吸収)
ただ「これが答え」という訳でもなそさうです。 JH2CLV望月さんのWebに4-1000A ppのTV用送信機の 例がありますが回路中だけでもいろいろです。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~jh2clv/test&data/tvtxengineering.gif
誰も使っていないし、モノバンドだからとPushPullを採用 しましたが、結論から言って50MHzでは 「めんどうだけでメリットはあまりない」 が実体であります。
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Re: PPタンク回路投稿者:
那須次郎
投稿日:2009/06/28(Sun) 17:05
No.1358 |
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> 回路をいろいろと調べたところ・・・、
> ただ「これが答え」という訳でもなそさうです。 > JH2CLV望月さんのWebに4-1000A ppのTV用送信機の > 例がありますが回路中だけでもいろいろです。
はい、確かに。 RSGB版 VHF UHFマニュアルを見てみました。大きめの電力のアンプでは中点は浮いているものが多い印象です。
回路的には球1、球2のそれぞれのグリッド、プレートが180°位相差があればいいので、アースについては一番簡単なのは浮かせておく、ということだろうと解釈しました。
しかし浮いているように見えるステーター、シャフトには高圧がチャージされますので絶縁しておくほうがいいですね。 > 誰も使っていないし、モノバンドだからとPushPullを採用
もう10年くらい前だったかと思いますが、月刊ファイブナインに4−250A P-Pの50MHz アンプの紹介記事がありました。(記事を読んだ印象は、自分で製作なさったというよりは、筆者が入手した?このアンプの紹介記事という印象でした)
その昔(相当、昔です)、某OMが50メガ日本一をめざして、優れた技術を持つ某OMその2に依頼して製作された、あの伝説のP-Pアンプじゃないのか、と私は思ったのですが、確認していません。 あの雑誌に掲載されるのも、何かオカシイな、と思いましたが、とりあえず製作・使用例は、あります。
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Re: PPタンク回路投稿者:
5F23製作中
投稿日:2009/06/28(Sun) 23:44
No.1360 |
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GG push-pull回路の採用例は少ないですが、月刊59誌1993年3月号に 3-500Z GG PPの製作記事があったので参考としました。 (4-250Aの記事は解らないです) 得に、フェライトコアによる180°位相反転回路などは流用させて もらってます。 シングルだと、増幅に使用するのは、正の片サイクルだけだ けど、GG PPだと、上下両方使うので、入力側のインピーダンスが ドライブ電力によって激しく変化するAB2〜B球にとって有利である と記載されていますが果たして??
また、N6JV Normのページにあります。 http://home.comcast.net/~nwilson343/amps.html このシンメトリーの美しさにも惹かれました。
もうひとつ、モービルハム誌1992年8月号に、6JS6Aを使ったGG PPの 記事があり、パラレルとPPとの比較で記載されており、Cpgが大きい 6JS6はPP が遥かに安定で出力が得られるとの事です。
100TH/250TH/450THのような古典的3極送信管を使った古い使用例は 殆どが回路的に中和が楽なためか、Push-Pullになっていますね。
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こんばんは。お邪魔します。
1年半の製作期間を経て、なんとか実用域に達した5F23 PP 50MHzアンプですが、 動作に当たって下記、良く解らないところがありますので、ご教授いただければ 幸いです。
①AB2級GG (push-pull)におけるCg電流(Icg)値 データシートからSg=500V、AB2級PP(AUDIO)の動作例を参考にしたのですが、 Icgについての記述がありません。実測値からすると、6〜8mA程度流れる ドライブ65Wで出力が頭打ちとなってしまいます。 データシートには、ドライブ電力(当然ながらGK動作時)の記述があり、 Ep=3000V時の例では4.5W、その時のCgバイアスが-80Vとなっているので 4.5/80=56mAとはならないですね。 この程度で良いのでしょうか? (Sg電圧, Cg電圧共に動作域による電流変化で変動しないよう安定化を 図っています。)
②Sg電流について 最大出力にチューニングした場合、データシートより少し多い目となりました。 (ドライブ=65W, Ep=2700V, Ip=550mA, Out=970Wの時、58mA。動作例では40mA) この程度の誤差は大丈夫でしょうか? チューニングの取り方でIsgが大きく変化するのは確認しています。 (ロードが軽いと多く流れ、リミッタが働くことも。3極管のCg電流と同じですね。) そもそも、AB2級GGアンプに必要なドライブ電力(現状で65W程度)がこれで良いの かも不明。
③Sg電流が逆流する領域が無いのは? 重箱本やEimacの解説書を幾度も読み返し、4極管のダイナトロン特性を留意 して(楽しみにして)していたのですが、逆流する領域が見当たらないです。 4-400Aがこういう特性なんでしようか?
④パラ止めを入れるとよけい発振したのは何故? 拙ブログに「トホホ」と題し、発振対策をごちゃごちゃ書いてますが、 結果的にCgにパラ止めの代わりに33Ωの「抵抗のみ」を入れることで 制圧することができました。 一般的な「抵抗+コイルのパラ止め」をプレート、フィラメント、Cgの どの位置に入れても「自己発振」が止まらなく、逆に強くなったこと もありました。 ブログには、このトホホ要因として「プレートとCgが接近しすぎていた」 と書いてますが、その後に検証したところ、関係はありませんでした。 最終的にはプレートのパラ止めも無い方が安定することとなりました。 Push-Pullアンプ回路である事に由来する要因が有ったようにも思わ れますが何かお気づきの点がありましたらよろしくお願いします。 これの対策も、重箱本を何度も読み返し、特に「Sgパイパス」が原因と 考え、パスコン位置とか種類をとっかえひっかえ格闘しましたが、最終的 には異なっていたようです。
※詳細はこちらです。 http://jf3dri.tea-nifty.com/blog/4400a_pp/index.html
以上長くなってしまいました。
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Re: AB2級GG PP動作例について投稿者:
那須次郎
投稿日:2009/06/25(Thu) 21:02
No.1347 |
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5F23製作中さん、いよいよ完成のようですね! 私の目には、だいぶいい状態で動作しているように見えますが。
> ①AB2級GG (push-pull)におけるCg電流(Icg)値 > データシートからSg=500V、AB2級PP(AUDIO)の動作例を
> ドライブ65Wで出力が頭打ちとなってしまいます。
各電極のパラメータを見るかぎり、計算どおり、に近いと思いますよ。以下に理由を書いてみます。(検証したわけではないが)
> データシートには、ドライブ電力(当然ながらGK動作時)の記述があり、 > Ep=3000V時の例では4.5W、その時のCgバイアスが-80Vとなっているので > 4.5/80=56mA
とするには、それなりの大きなドライブをかけた時に、という意味です。今回はGGアンプですから、ドライブ電力はグリッドだけでなく、カソード電流(プレート+スクリーン+グリッドの正の電流の合計)をドライブする電力となります。
これの消費分というのは、(GGアンプのゲタ、かさ上げ分の電圧=ドライブ電圧)xカソード電流です。
すなわち各電極にかかる電圧x電流の合計が、ドライブ電力です。 (ただしスクリーンやグリッドのマイナス方向に振れる電流は、電力消費はありません。電極損失なし、です。)
65Wで頭打ちになった、のではなく、それくらいしかドライブができていない、とすべき状態ではないでしょうか。
ドライブが直線的にかからなくなるのは、グリッドやスクリーンが流れ始めるからです。HPに掲載された表をご覧になってください。40Wくらいのところから、すでにその傾向がでている、と私は見ました。
> ②Sg電流について > 最大出力にチューニングした場合、データシートより少し多い目となりました。 > (ドライブ=65W, Ep=2700V, Ip=550mA, Out=970Wの時、58mA。動作例では40mA) > この程度の誤差は大丈夫でしょうか? > チューニングの取り方でIsgが大きく変化するのは確認しています。 > (ロードが軽いと多く流れ、リミッタが働くことも。3極管のCg電流と同じですね。)
ハイμ四極管ですから、スクリーン電流への反映は敏感ですね。
負荷設定、ロードのかけ方に違いがあれば、スクリーン電流は違う値を示します。最大出力にあわせた場合、スクリーンが大きくなってひずみ特性は劣化します。
> そもそも、AB2級GGアンプに必要なドライブ電力(現状で65W程度)がこれで良いのかも不明。
AB1でもAB2でも、Cでも、消費されるドライブ電力の話なので、上記の計算であらかた判ります。
> ③Sg電流が逆流する領域が無いのは? > 重箱本やEimacの解説書を幾度も読み返し、4極管のダイナトロン特性を留意して(楽しみにして)していたのですが、逆流する領域が見当たらないです。 > 4-400Aがこういう特性なんでしようか?
たぶん、そうなのでしょう。つぶさに測定した経験がありませんので、ご存知のかた、コメントをお願いします。 四極管ですべてが、例えば4CX1000Aのように、スクリーン電流がバカスカ変化することはない、と思います。 むしろ4CX250~1000Aシリーズの特徴がこれだ、といえるのではないでしょうか。
寄生発振、入れたパラ止め「もどき」のため、ある周波数の増幅率が上昇して発振したのですね。これは入力と出力、GGの場合は、途中のグリッドの対地インピーダンスが高くなる並列共振周波数と出力回路の寄生共振周波数、あるいは基本周波数そのもの、が一致ないし接近してしまったのではないでしょうか。
パラ止め「もどき」、などと失礼な表現をお許しください。実際、回路のQを十分落としきれない不十分なL、であったのだろうと想像します。 電極引き出しリードが長いガラス封印送信管では、それに見合った大きなLが必要なのでしょう。
むしろ、こんなものを入れなくても、回路のQを抵抗のみでダンプできるのであれば、それでいいわけです。(ドライブ電力の消費も生じますが)
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Re: AB2級GG PP動作例について投稿者:
那須次郎
投稿日:2009/06/25(Thu) 21:13
No.1348 |
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>GGの場合は、途中のグリッドの対地インピーダンスが高くなる並列共振周波数
カソードと逆向きの位相で、グリッドの対地インピーダンスが高くなると、あたかもGGアンプでない動作をして、条件が整うと発振することになります。
一方、カソードと同位相だと、スーパーカソード・ドライブのモードとなり、低μ三極管のようになります。このときは、アンプのゲインが低下します(つまり、NFBがかかる)。
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Re: AB2級GG PP動作例について投稿者:
5F23製作中
投稿日:2009/06/26(Fri) 00:21
No.1351 |
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那須次郎様
だらだらと長い奮闘記を読んでいただいたようで感謝であります。 また、詳細なコメントありがとうございます。
>私の目には、だいぶいい状態で動作しているように見えますが。
とりあえず、このお言葉を聞いて安心しました。 トンでもない間違いをやらかしているんではないかと・・・。
>> ①AB2級GG (push-pull)におけるCg電流(Icg)値 >> Ep=3000V時の例では4.5W、その時のCgバイアスが >> -80Vとなっているので4.5/80=56mA >65Wで頭打ちになった、のではなく、それくらいしかドライブが >できていない、とすべき状態ではないでしょうか。
GGアンプのドライブ電力の考え方についは了解しました。 Igの算出は、上記の ドライブ電力÷Cgバイアス で良く、 規定値に達していないのはドライブ不足になっている事 ですね。
>ドライブが直線的にかからなくなるのは、グリッドやスクリーンが >流れ始めるからです。HPに掲載された表をご覧になってください。 >40Wくらいのところから、すでにその傾向がでている、と私は見ました。
確かにそうです。40W以上加えるとリニアに乗らなくなって来ます。 だとするとAB1級GG動作の領域で使うのが良いのでしょうか? (或いは、65Wでチューニングを取り40Wまでのドライブで使う?)
AB1級の動作例はSg電圧を上げてCgバイアスを深いところへ持って 行き、Icgが流れない動作 Ep=3000V, Esg=750V, Cgバイアス= -137V, Ip=635mA, Po=1,110W となっており、ドライブ電力は 0W です。
AB2級の動作例は Ep=3000V, Esg=500V, Cgバイアス= -80V, Ip=700mA, Po=1,375Wとなっており、ドライブ電力は 4.5W
AB2の方が出力が大きく取れるし、効率も良いのと、4-400Aの 許容Cg損失が10W有るのでIcgが流れる領域で使っても良いのかなと・・ その考えで採用しました。4極管でIgが流れる領域で使うの良くない のでしょうか。
電源の関係上、Esg=750Vは対応できないので、上記のAB1動作例で 使うことは困難です。 Eimacの解説書Care and Feeding of Power Grid Tubesには、 Effect of Different Screen Voltageと題して、異なった スクリーン電圧の場合 3/2 power law (The Three Halves Power Law ) として定電流特性曲線の電流値を3/2乗すれば良い (4-400Aの定電流特性曲線は500Vしかない)と 記載されており、ちゃんと自分で設計すりゃ良いのですが、 途中で良くわからなくなってしまい、断念しました。
※長くなりますので、いただいたつづきのコメントの件は別途書き込みます。
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Re: AB2級GG PP動作例について投稿者:
5F23製作中
投稿日:2009/06/26(Fri) 21:12
No.1353 |
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※つづきです。
>> ②Sg電流について
>負荷設定、ロードのかけ方に違いがあれば、 >スクリーン電流は違う値を示します。 >最大出力にあわせた場合、スクリーンが >大きくなってひずみ特性は劣化します。
重箱本に書かれているように、正しく設計したロード ラインに合致するよう、調整が必要という訳ですね。
>>4-400Aがこういう特性なんでしようか?
>たぶん、そうなのでしょう。つぶさに測定した経験が >ありませんので、ご存知のかた、コメントをお願いします。
了解しました。気にする必要はなさそうですね。
>寄生発振、入れたパラ止め「もどき」のため、ある周波数の >増幅率が上昇して発振したのですね。
・ドライブを全く加えなくとも発振。(自己発振) ・プレートVCが抜けきった当たりに回すと発振 ・発振周波数は160MHz〜200MHzの間。G1にパラ止め (もどき)を入れると発振周波数は低くなった。 ・キューンと耳で聞こえる音がする。 ・プレート電圧の高い低いはあまり関係ない。 ・Sg電圧を低くすると停止するが、アイドリング電流 を増加(Cgバイアスを浅く)させると、また発振
ベタコンGGでは何も起こらなかったのが、+Sg, -Cgを 加えることで突然こうなったのは驚きでした。
>途中のグリッドの対地インピーダンスが高くなる並列共振周波数 >と出力回路の寄生共振周波数、あるいは基本周波数そのもの、 >が一致ないし接近してしまったのではないでしょうか。
Cgの接地に対して、内部リード線や電極間容量で共振して いた訳ですね。解りやすい表現、ありがとうございます。 発振した周波数に対し、直列共振となるようにする手も ありそうですね。
>パラ止め「もどき」、などと失礼な表現をお許しください。
「もどき」表現、納得です。確かに使用した抵抗がVHF帯で 純抵抗ととして見えるかは甚だ疑問で、そこまでは頭が 回りませんでした。正しくは、無誘導抵抗を使うべき なんですね。
>むしろ、こんなものを入れなくても、回路のQを抵抗のみで >ダンプできるのであれば、それでいいわけです。 >(ドライブ電力の消費も生じますが)
安心いたしました。スペアナで見てピークで発振が無いか 確認しましたが大丈夫のようです。 ゲインが落ちるのは残念ですが・・・。
四極管に初めてトライしましたが、Sgがあるだけで 三極管とは比較にならないほど、ノウハウが必要 なんですね。1つの真空管を動作させるために フィラメント、プレート、スクリーン、コントロール グリッド・・・4つも別電源が必要であり、また それぞれ電源投入のシーケンスも考慮必要だし。
Sg電圧をもう少し上げてみてどうなるか・・・など もう少しやってみます。
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Re: AB2級GG PP動作例について投稿者:
那須次郎
投稿日:2009/06/28(Sun) 11:42
No.1354 |
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5F23製作中さんの勤勉さには敬服いたします。 いくつか、疑問、気になるところを書いてみますのでご検討いただけたら幸いです。
> ・キューンと耳で聞こえる音がする。
根拠はありません、ただの思いつきですが、低い周波数の発振はありませんでしょうか、たとえば電源のレギュレーターなどが関与する?
この場合、一見正常に見える動作で、シングルトーン・キャリアのときにkHz〜数十kHzオーダーの変調がかかるので、スぺアナで見るとバンド一面に発振周波数に相当するマルチキャリアのような山がたくさんでてきます。
変調波なので、当然ながら出力メーターはシングルトーンの正常動作のときよりも、たくさん振れます!
あるいは、RFの回り込みで半導体レギュレーター回路が異常な動作をしていないか、少しばかり心配でした。
>Cgの接地に対して、内部リード線や電極間容量で共振して いた訳ですね。 > ベタコンGGでは何も起こらなかったのが、+Sg, -Cgを 加えることで突然こうなった
4月14日のソケット部分の写真を拝見すると、このときはグリッド端子にバイパスC、半ターンLとRのサプレッサを介してさらにバイパスC、そのあとフェライトコアのRFC・・のようにみえます。なにか複雑な構成ではないか、と思いましたがいかがでしょうか。
RFCのQダンプも重要で、上記の(ように見える)回路ではLRによるサプレッサを入れるより、RFCに直列あるいは並列に抵抗を入れる方法でいいと思います。
つまりは、発振するような目的周波数以外の周波数におけるゲインを低下させればいいのですから、たとえば他の方法としては、
ある周波数領域に限って発振するということならば、この周波数に対するLCR直列回路(=周波数特性を有する吸収回路)を挿入してゲインを低下させる方法
でもいいわけです。
バイパスCは何pFでしょうか? 50MHzだとこの写真のように小さい形なら3300pFとか、形状がやや大きめのものでは、1000pFでいいと思います。 (キャパシタの自己共振周波数の問題)
真空管周辺部分はできるだけ、シンプルな回路構成で効果的なものにしたほうがいいと思います。
というのも、ソケットの取り付け方がオーディオアンプのような方法で迷結合を起こし易すそうですし、十分なシールドも得られない印象があるので、尚更か、と思いました。 (でも、どうしてこういうシャーシにしたのでしょうねぇ?)
ついでに書くと、球のベース(袴)はグラウンドに落しておくほうが安心かもしれません。(正規のソケットでは、おさえ金具があり、袴とチムニーをおさえる働きをさせています。)
> ①AB2級GG (push-pull)におけるCg電流(Icg)値 > データシートからSg=500V、AB2級PP(AUDIO)の動作例を参考にしたのですが、 > Icgについての記述がありません。実測値からすると、6〜8mA程度流れる
多数の文献を検索したわけではないのですが、過去のQSTやアマハンの記事を見ると、
・’60年代のベタコンGGアンプが流行し出したころ、電源が簡単だという理由から、グリッド許容損失が小さい4−125A〜4−400AあたりでベタコンGGでの使用がおこなわれた (ベタコン=ゼロバイアスGGではグリッドがたくさん流れる)
・これによるひどいスプラッターの発生(IMD)が問題になった
・多くのOMがグリッド焼損を経験した
・このため、Eimac技術陣はこれらの四極管をゼロバイアスGGで使用しないよう、かわってAB1-GGで使用するよう推奨した
のだろうと思われます。
AB1動作させるときのスクリーン電圧は750Vと高いので大変です。しかし、SSBでのAB2級動作は、記事を(たぶん)出していないことから、わざわざ推奨されるものではないのかもしれません。
ところで、VHF帯P−Pアンプのスプリット・ステーター(あるいはバタフライ)VCの、ステーター中点はアースしないほうが安定する、と'60年代後半か'70年ごろの記事に書いてあるのを読んだような・・・あいまいな記憶があるのですが、何かご存じでしょうか? (否、ここはアースするものだ、とか?)
中和回路(すなわち基本周波数での入出力間の結合をキャンセルする回路)が必要かどうか、調整がうまくできたかどうか、を調べるには、入出力間のアイソレーションを調べます。
トラッキング・ジェネレータなどの装置があれば、アンプ出力にTG出力を入れて、アンプ入力からの出力を観測すれば、簡単にわかります。 アマチュア的に小出力信号の出る送信機と受信機を使用しても簡単でしょう。しかし広い帯域でどうかを観測するのは大変です。
このときアンプが異常発振などで大出力を出すと、測定系が故障しますから、カットオフでするか、ヒーター電圧以外はかけないで行うほうがいいでしょう。
さて、
四極管を動作させるにあたり、スクリーン電圧を上げる、コントロールグリッド・バイアスを浅くする、ドライブをかける、同調回路のVCの容量を減らす、これらはいずれも発振をおこすきっかけになりますので、ご注意願います。 (すでによくご存じのとおりですが!)
プレート電圧を上げることも利得が上昇するのでこれに関連しますが、スクリーン電圧ほど敏感に影響しないかもしれませんね。
被害を減らす意味で、低いプレート電圧で実験して、十分な安定動作を得てからプレートを上げるほうがいいかと思います。
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Re: AB2級GG PP動作例について投稿者:
5F23製作中
投稿日:2009/06/28(Sun) 15:23
No.1355 |
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那須次郎様
>> ・キューンと耳で聞こえる音がする。
>根拠はありません、ただの思いつきですが、 >低い周波数の発振はありませんでしょうか、 >たとえば電源のレギュレーターなどが関与する?
はい。まずそれに最初に疑いをかけて、レギュレータ回路 のパスコン挿入、デカップリング強化をやってみましたが 全く変化がありませんでした。スペアナ波形は、単純に 発振している160〜200MHzのN倍のだったため、ブロッキング 発振のようなもので無いことも確認しております。
もうひとつは、インダクタンスの多い、プレート側のRFCを 疑いました。
>変調波なので、当然ながら出力メーターはシングルトーンの >正常動作のときよりも、たくさん振れます!
160〜200MHzの自己発振のため、SWR値が高くなる挙動 が見られました。 (自作ダミー、この周波数帯になるとSWRが悪化している ためと思われます)
>4月14日のソケット部分の写真を拝見すると、このときは >グリッド端子にバイパスC、半ターンLとRのサプレッサ >を介してさらにバイパスC、そのあとフェライトコアの >RFC・・のようにみえます。
さすがは、厳しいチェックです。発振した時の写真を流用 したもので、おっしゃる通り、ソケット⇒PS⇒バイパスC ⇒RFCとしていました。 その通り、RFCが怪しかったので47Ωのセメント抵抗にしています。
http://jf3dri.tea-nifty.com/photos/uncategorized/2009/04/12/cg_r.jpg
スクリーンに入れていたRFCも抵抗にしましたが、でも結局 のところRFCは関係なかったです。
>バイパスCは何pFでしょうか? >50MHzだとこの写真のように小さい形なら3300pFとか、 >形状がやや大きめのものでは、1000pFでいいと思います。 >(キャパシタの自己共振周波数の問題)
471(470PF)と102(1000PF)をそれぞれ2本づつ使っています。 このコンデンサも、値を変えるとか、接地点を1つにするとか ディップドマイカにするとか、相当格闘しましたが、 33Ωを通さないで直接接地の場合、160〜200MHzの自己発振は 変化なしでした。
>というのも、ソケットの取り付け方がオーディオアンプの >ような方法で迷結合を起こし易すそうですし、十分なシールド >も得られない印象があるので、尚更か、と思いました。 >(でも、どうしてこういうシャーシにしたのでしょうねぇ?)
これはおっしゃる通り、最初の部品配置、シャーシ設計がまず かったのは確かです。ヒースのSB-1000がこのような設計と、 ソケット下面も同時に空冷したかった意図もありますが・・・。
このほか1重シールドのため「筐体輻射」で非常に苦労しました。 1mmにも満たないスキマから強烈に電波が漏れ出ることを実感し ここらあたりの対策「重箱本」で勉強させていただきました。
>ついでに書くと、球のベース(袴)はグラウンドに落しておくほうが >安心かもしれません。
なるほど。但し、この実装状態だとソケットがシャーシから 金属スペーサで持ち上げているので、その長さの分で、 高周波的に見てゼロ電位とならない可能性もありますね。
>多数の文献を検索したわけではないのですが、過去のQSTや >アマハンの記事を見ると、
はい。実験的に行ったベタコン動作ではIg=100mA Isg=50mA で、プレート電流の半分程度ととんでもなく流れました。
>AB1動作させるときのスクリーン電圧は750Vと高いので大変です。 >しかし、SSBでのAB2級動作は、記事を(たぶん)出していないことから、 >わざわざ推奨されるものではないのかもしれません。
EimacのApplication Bulletin No.9 「Sigle Sideband」には おっしゃる通り、AB2の動作例が無く、記載されている全ての真空管 に対してAB1ですね。もともと、4-400Aは船舶用でA3使用目的で 開発されたものと聞いたことがあるので、リニア動作そのものが 想定外だった???
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Re: AB2級GG PP動作例について投稿者:
那須次郎
投稿日:2009/06/28(Sun) 17:45
No.1359 |
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詳細な解説ありがとうございます。いろいろなことが解明できて、実に大変貴重な経験をされたことと思います!! 4−400Aについても勉強になりました。
ところで、使用されたパワー計にもよりますが、
>160〜200MHzの自己発振のため、SWR値が高くなる挙動 が見られました。 (自作ダミー、この周波数帯になるとSWRが悪化している ためと思われます)
その可能性もあるかもしれませんが、ダミーロードの周波数特性が良好でも、たとえばHF用のパワー計(方向性結合器)の「方向性」がVHF領域で低下して、進行波をピックアップすることでメーターが振れることがあります。
50メガ用パワー計でも、もっと高い周波数の発振を食らうと、この現象があるかもしれません。 パワー計で使われている方向性結合器の周波数特性については、もし50メガ用であれば、144メガを入力してみたらどうかを見ておくと、検討がつくかと思います。(ダイオードの周波数特性が極端に低いとダメですが・・・まあ大丈夫でしょう)
パワーアンプをオーバードライブすると、一見「SWRが増加する」ように見えるときは、この現象(高調波の異常な増加、高い周波数での発振など)の場合があります。
(ご参考まで)
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このプログラムは KENT 氏の yybbs を xoops(PHP) に移植したものです
- KENT -
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